![]() |
![]() |
![]() |
||||
| ずっとそれがあたりまえのように、思い直すこともなく使われてきた汁椀。その形は、使い手側のニーズによって育まれてきた形なのか、作り手側の都合によって変わらずにいる形なのか、考えるとはっきりとした答えを出すことが恐くなりました。陶磁器もガラスも漆器も、どうやら作り手側の都合のようです。人間が、器に使われているのです。 私たちがお箸を持ちお椀を持つときの礼儀作法は、そこに何の心が含まれているのでしょうか。器を持ち上げるときに箸を持っている手を添え、さらに箸を持ちかえる所作は、はたしてほんとうに何かの目的があって形成されたものなのでしょうか。箸を持つことすらおぼつかない人たちにとって、箸を持ちながら器を持ち上げることなど、なおさら困難な動作です。老若男女はもちろん、世界中の人たちが味噌汁を味わえる器、そこでは作り手の都合も、礼儀作法も無視しなければなりません。 脚つき椀は、片手で自然に持ち上げることを考えて開発した汁椀です。食器に口をつける習慣のない欧米人も、そこにスプーンがなければ、直感的にブランデーグラスのように持ち上げます。側面のカーブや蒔絵を考えることが、新しい汁椀を考えることではありません。 バリアフリーの考え方では、いかにも特別扱いされた形のものしか生まれません。バリアフリーという思想自体が、特別扱いした上でのアプローチだからです。脚つき椀は、すべての人が同じように使える、ユニヴァーサルデザインのアプローチをとりいれました。世界中のどんな人にも、味噌汁と漆器を楽しんでいただくために、本質の曖昧な礼儀作法は捨て去ったのです。また、和え物や酒の肴などを盛り付ける器としても使用できる汎用性もデザイン開発において残しました。 |
||
|
|||||||
| >> 商品説明の見方 |